トップページへ 前ページに戻る


1993年


赤城、春名、浅間山を背に
田圃の中の一本道を
寒風をついて
赤旗をくばる
はるかな尾瀬の遠くより
坂東太郎の力強き流れとなり
刀水橋をくぐりぬける
土手の上を走り
赤旗をくばる
家々と葉を落としたケヤキの
美しいシルエットが
朝やけにうき出す
東に向かって
赤旗をくばる
まるで火の鳥の飛翔のように
突然一条の光がきらめく
はばたけ はばたけ
一九九三年の幕開けだ



ふきのとう「ふきのとうを食うと鹿の角がもげる」。春の訪れを告げる
ことわざですが、立春をすぎても、まだまだ春遠い感じです
けれども、わが家の北側の寒い所にふきのとうが芽をだして
いるのをみつけました。まだ固くとじているものの、少し開
きはじめたものなど10個程度取ってきてよく洗い、細かく
きざんで、昨年仕込んだ味噌とまぜて「ふきのとう味噌」と、
小麦粉とこね、油で揚げて「ふきもち」をつくりました。「
ふきのとう味噌をなめたような面」と言われるように「にが
み」があるので焼いて香りを出したり、調味料を加えたりす
る人もあるようですが、私は自然のままの方が好きです。油
で揚げた「ふきもち」は、口の中いっぱいに「春の香り」が
ひろがり、苦みと一緒になって「春あじわう」といった豊か
な気持になります。寒風の中で育ったものは、深い味と広い
香りをもったものが多いと、つくづく感じる今日この頃です。

遺跡 縄文時代の村がほぼ完全な姿で出土した月夜野町の矢瀬遺
跡の発見は、古代へのロマンをかきたててくれた出来事でし
た。最近全国的に埋蔵文化財の発掘調査がさかんに行われ、
重要な発見が次々と報告されていますが、これらは開発にと
もなうものであり、必ずしも喜んでばかりはいられないよう
です。太田市は東日本最大の前方後円墳である天神山古墳を
はじめ、国宝になっている「武装男子」(飯塚町出土)のハ


ニワなど、文化財の豊かな地区です。東矢島地内(通称「末
広町」)で昨年から今年にかけて下水道工事が行なわれまし
た。この地区は郷土史家の富岡牛松氏も書いておられるし、
太田市の文化財地図にも「古寺・寺院跡」として載っており
ますが、8世紀後半の廃寺跡であると言われておるところで
す。戦前、中島飛行機製作所の社宅建設で遺跡が荒らされた
にしても、工事に際しては何らかの配慮がなされてもよかっ
たのではないかと考えますが。

解釈改憲「憲法があぶない」。10年程度前から、5月3日には必ず
「日本国憲法」を読んでいます。66回目の5月3日がまた
来ますが、「時代おくれ」や「古さ」など一度も感じたこと
はありませんでした。いや、むしろ時代を経るにしたがって、
その輝きを増していると、読む都度感じておりました。そう
感ずるのは、現実が憲法の精神からどんどん離れていってい
るからではないでしょうか。天皇の権威づけの進行、諸権利
の権限拡大、平和主義への侵害。国際貢献を理由に、自衛隊
の海外派兵の強行、国際貢献を言うなら軍事的手段でなく、
平和的手段で出来ることがたくさんあります。国連の常任理
事国を構成する5大国が世界の武器輸出の八割を占めるとい
う現実を国際世論の力で変えることこそ、まず必要です。「
解釈改憲」は、もうその極限にきており、「明文改憲」を許
さないためにも、一人ひとりが憲法を読む、読み直すことか
ら始める必要があるのではないでしょうか。



宝の金山 樹々の緑がその美しさを増し、色とりどりの花が咲きはじ
めました。夜明けの早くなったこの頃、季節ごとに変化する
庭と、遠くに見える金山の緑濃い美しい姿を見るのを日課と
しています。太田の南部に住んでいる関係で、いつも見てい
るのは南側だけ。そして中世の城址として「マツタケ」のと
れた金山だけしか見ていませんでした。ここからは見えない
東側、北側、西側はたくさんの遺跡のある地域ということを
知りませんでした。古代窯業生産地として、特に古墳時代の
須恵器窯跡は関東最大規模、それに製鉄炉とそれに必要な炭
窯跡、それを可能にしたのは粘土と燃料としての樹木の供給
が十分あり、窯の構築に必要ないりくんだ谷地傾斜面が多く
あり、砂鉄のとれた利根川や渡良瀬川があったからです。
 また、それに携わった人々の古墳もたくさんあります。石
器時代から古墳時代と人間の永い年月の歴史を刻んだ金山の
姿を知るとき、「宝の山」金山にたいしてますます愛着がわ
いてきます。

児童館 東本町にある児童センターを中心として宝泉、九合、韮川
地区に児童館が建設され、子どもが安心してすごせる放課後
のための地域の施設として活用されてきました。今年、5カ
所目の児童館として沢野地区の牛沢地内に約2億1000万
円の予算で建設がはじめられました。周辺地域は約1000
世帯ある牛沢団地をひかえた田圃の中にあり、沢野スポーツ
広場、朝子塚古墳をはじめとする高林古墳群にかこまれた大


変環境にめぐまれた所に位置しています。学校休業日の実施
や共働きの家庭の増加などで放課後の児童福祉の重要性が指
摘され、地域の子どもの健全育成のためにも活動拠点の必要
性が叫ばれてきました。子どもの遊び文化の継承発展、ボラ
ンティア活動を通じて地域の交流、学童保育所の併設、残り
全部の地域にも早期の児童館の建設。近くの団地の子どもた
ちや地域の子ども会育成会の関係者はどんな児童館が出来る
のか、早く完成するのを見守っています。

金権選挙 総選挙が終わった。選挙中どの候補者も「政治改革」をか
かげ「クリーン選挙」を叫んでいました。自民党・中島派の
尾島町議員十人が現金買収容疑で逮捕されました。相変わら
ずの金権政治です。「政治改革」「政治改革」と叫んでいる
だけで、その内容を示さず、大事な選挙の争点にもかかわら
ず、みせかけだけで争点になっていない。いや、むしろ争点
にしたくなかったのではないか。国民が政治に望んでいるも
の「物価・景気」「医療・福祉・年金」「消費税などの税制
の問題」などに少しも論議になっていない。選挙前の世論調
査では「投票に行く」と答えた人が92%だったのに、実際
に投票に行った人は全国で67.27%と低い投票率になっ
たのも、有権者の関心の高さに水をさすようなことをやって
いたからではないだろうか。金権腐敗政治の一掃は、団体献
金の禁止であり、小選挙区制の導入や企業献金の拡大、国民
の税金300億円を政党に分配することではないはずです。



終戦記念日 夏の暑さを倍加させるアブラゼミの声が今年は聞こえませ
ん。ヌケガラをいくつか見たのですが、長雨と冷夏にたたら
れ羽化できずにいるのでしょうか。48年前の8月15日の
昼日中、妙な静けさと、それを引き立てるようなアブラゼミ
の声が、今でも耳の底でうなっています。戦争の犠牲者、日
本人310万人、アジア諸国民2千万人。いまでも怨嗟の声
となって胸にひびいてきます。生き残った人たちも、様々な
傷を負わされ、苦しみのなかで生きてきました。従軍慰安婦
問題や、強制連行され過酷な労働を強制され、今もなおその
苦しみを引きずって生きている人たちに、国の責任を明確に
し、償いをしなければなりません。PKOによる自衛隊の海
外派兵を合法化し、小選挙区制を導入して憲法改悪、第二の
ヒトラーが細川新政権の中枢にいるとアメリカ政府高官の発
言にもみられるごとく、日本型ファッシズムへの道を阻止す
ることこそ、犠牲者に対する慰霊なのではないでしょうか。

政党助成金 ゴルフのコンペ代820万円。大相撲国技館マス席代23
1万円。高級紳士服代350万円、高級料理店などに112
9万円。総額1739億円にのぼる政治資金報告書を自治省
は10日付の官報で公表しました。そのなかにある政治団体
の、これが政治活動費かと首をかしげたくなるような支出報
告の一部です。それにくらべて政治活動を思わせる「機関誌
の発行その他事業費」や「調査研究費」はほんのわずかしか
支出されていません。こんなお金の使われ方で「政党公費助


成」に賛成出来るはずがありません。「思想及び良心の自由
をふみにじる」「結社の自由を侵す」という理由から、日本
共産党が「かりに政党助成が強行されても、受取りを拒否す
る」という態度を表明したことに大賛成である。冷夏と不況
で、かがやく太陽と美しい青空をめったに見ることがなかっ
た今夏に、すがすがしい心地がします。

サイクリングロード「スポーツはさかんになってきたけれども、基礎体力は低下
しつづけている」。体育の日を前に、国民の昨年の体力運動
能力調査結果を文部省が発表しました。秋晴れのすばらしい
日曜日、サイクリング・クラブで活躍している友人が「太田
の自転車道の貧弱さ」を嘆いていたので、実情はどうなんだ
ろうと自転車を走らせました。石田川と蛇川の一部、それに
桜並木のある八瀬川の所しか舗装整備がされていませんでし
た。しかも整備された所でも、一般道と交差する所に横断歩
道の標示がなかったり、せっかく舗装されていながら土砂が
流れ込み、デコボコしている所もありました。でも、川面に
カモが泳ぎ、周辺は樹木も多くヤブもあって野鳥の鳴き声や
虫の声も聞こえて、身近にこんな豊かな自然が残っているの
を知り驚くばかりでした。河川を利用して、もっと自転車道
を延長・整備すればみんながもっと利用するだろうし、体力
向上と郷土愛もわいてくるでしょう。



愚公移山「愚公山を移すと射程は遥かに、投げず、したたかに、しぶ
とく」。高校3年生の頃、今から38年前、根岸先生に本当
にお世話になりました。就職するにも職がなく、大学に進み
たくても勉強をしていなかったので、将来の進路について悩
んでいた頃です。家をとび出し、そのために食べることにも
困る程でした。先生の奥さんに、ニワトリの腸に肉をつめた、
当時としてはめったに見ることも出来なかったソーセージを
食べさせてもらったことを覚えています。大変おいしいソー
セージで、もっといろんな物も食べたり、幾度も食事をさせ
ていただいたかもしれませんが、ソーセージのおいしさだけ
が今でも鮮やかに記憶の中に残っています。今また、問題解
決に自信を失い、悩み苦しんでいる時、先生の「愚公移山」
の言葉は勇気を与えてくれるものでした。
 先生の住んでおられた所が公園になり、子どもたちが遊ん
でいるのを見てきました。

小選挙区制 災害と不況にみまわれた1993年も残りすくなくなりま
した。「師走」です。どこの家庭でもいろいろ忙しくなって
くる頃です。特に家の中外の掃除は気を入れてやるものです。
掃除と言えば今年はとくに念入りに大掃除をしたいものがあ
ります。小選挙区比例代表併立制―第一党が3~4割台の得
票率で6割以上の議席を得る民主主義破壊の独裁体制をつく
る選挙制度。消費税率引き上げ問題―平等に税を負担しても
らおうという名目で、弱者の犠牲によって問題の解決をはか


ろうとしている。コメの自由化問題―農業と国民の健康を破
壊し国土と環境を荒廃させる。年金問題―65歳まで支給年
齢をおそくする。こう問題をならべてみると、長い間自民党
政治がやろうと思ってもやれなかったことを細川連立内閣は、
一挙にやってしまおうとするのですから、より、反国家的政
府であると言えます。これらの悪法を全部「大はらへ」して、
国を浄化しましょう。


続きの前ページへ